神社やお寺のご祈祷マナー
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神社やお寺のご祈祷マナー
参拝基礎知識
参拝する神社は、生まれた土地の氏神様が祀られている地域の神社へ行くのが一般的でした。お宮参りの場所に決まりはありませんが、母子の身体に負担がかからない範囲の場所を選ぶようにしましょう。
参拝方法は、ご祈祷を受ける場合とご祈祷を受けずに参拝のみの場合の2パターンがあります。ご祈祷を受ける際は事前予約が必要な場合もあるので、神社の公式サイトで予約時間、初穂料について確認しておきましょう。
お宮参りでのご祈祷
お宮参り(初宮参り、初宮詣)は親子ともども出産という大事を、神様のご加護によって無事に終えたことの奉告と、子供の健康と成長、そして今後のご加護をお願いする為に神社へ参詣する人生儀礼の一つです。
地方により差があるようなのですが男児が生後31~32日目、女児は32~33日目に参詣するとされています。しかし、この日にこだわらず赤ちゃんや母親のご体調を最優先にし、ご家族のご予定や気候などもお考えいただきお参りの日時をお考えください。
※お食い初め:生後100日頃を目安に赤ちゃんの健やかな成長と一生食べることに困らないようにとの願いをこめて行なわれる行事です。実際に赤ちゃんが食べる訳ではありませんが、祝い膳を用意し食べる(食べさせる)真似事をします。
お宮参りのご祈祷は必須?
お宮参りをする場合、必ずしもご祈祷をしてもらわなければならないというルールはありません。 ご祈祷をせずに参拝だけするご家族も珍しくありません。 お宮参りで神主さんにご祈祷をしてもらう場合には、あらかじめ神社に問い合わせをして予約が必要かどうか確認しておきましょう。
服装や身だしなみの基本
ご祈祷は神様への正式な参拝です。したがって、服装や身だしなみに関してもしっかりとしたマナーがあるため、ここで確認しておきましょう。
服装
男性ならスーツ、女性であればワンピースやスーツといったフォーマルに近い服を着用し、肌の露出をできるだけ控えた服装を心掛けるようにしましょう。華美な装飾は避け、パールなどを使用した品の良さを感じられるアクセサリーがおすすめです。
靴
ご祈祷や厄払いの場面において、サンダルやミュールなどの素足で履くような靴はマナー違反となります。そのような靴は避け、派手ではない革靴やパンプスを選びましょう。
革靴やパンプスが難しい場合は、それらに近い靴を代用すれば問題はありません。
また、神社によっては靴を脱いでご祈祷を受けるところもあるので、男性は靴下、女性はストッキングなどを履いて裸足にならないようにしてください。
その他のマナー
ご祈祷中はサングラスや帽子は必ず取るにしましょう。また、髪形や髪飾りも派手なものは避けて、清潔感があるように整えます。当然のことですが、携帯電話は電源をオフまたはマナーモードにし、飲食物の持ち込みも厳禁です。
神社によってはおおらかに対応していただけることもありますが、「神様へ失礼のない服装とマナー」が何より重要となるため、それらを意識した服装を心掛けてください。
予約の有無について
ご祈祷の予約は、神社によってさまざまです。思いついたときに立ち寄ってすぐにご祈祷していただけることもあり、反対に予約していなければご祈祷が難しいケースもあります。また、ご祈祷内容によっては神社側に事前準備が必要な場合もあるため、予約は入れておいた方がスムーズです。
予約をした方が良いご祈祷
予約が必要である場合が多いご祈祷の種類は以下の通りです。
予約がなくてもご祈祷してもらえるケース
神社によってはWEB上でご祈祷に関する情報を提供していたり、問い合わせ先の窓口を設けていたりするところもあります。いずれにしても、ご祈祷を受ける側にも必要な準備があるため、事前に神社へ確認しておくと良いでしょう。
ご祈祷は代理でもよいのか
ご祈祷してもらう際に意外と多い悩みの1つは、「ご祈祷を代理で行っても問題はないのか」という部分です。願い事をする本人がご祈祷を受けた方が良いのは当然ですが、どうしても神社へ出向けない理由があります。
このような場合は、願い事がある人の代理として家族・親戚・親しい人がご祈祷を受けても問題はありません。ご祈祷の受付時に、名前・住所・ご祈祷の内容を記入する書類があります。そこに記入する内容を全てお願い事がある本人として書き込む必要があります。
この時に書かれた内容が、ご祈祷中に上げられる祝詞の中で読み上げられます。心配な場合には、社務所へご祈祷を申し込む際に代理であることを伝え、神社の指示に従ってご祈祷を受けるようにしましょう。
ご祈祷に込められた意味や料金について
神道において、通夜祭・葬場祭(葬儀告別式)又は霊祭(法要)の際に、葬祭の祭祀祈祷のお 祓いを頂いた神社や神官に対して贈る謝礼、及び祝い儀式や厄払いなどで神社に詣でた際や、 地鎮祭・棟上げの儀式などで、祭祀祈祷のお祓いを頂いた神社や神官に対して贈る謝礼の表書 きの献辞(上書き)に用いられます。
一般的に初穂料は、5,000円から1万円程度が相場とされています。 5,000円程度を納める人が多いようですが、ご祈祷の後で縁起物をいただく場合や複数名でご祈祷を受けるときには、1万円以上の金額を納めることもあります。 また、神社によってはお宮参りの初穂料の金額を決めているケースもあります。
初穂料とは?玉串料との違いやマナー、
必要な場面をチェックしよう
どちらも祭祀祈祷のお祓いに対して贈る謝礼
初穂料と玉串料はいずれも、お祝いや厄払い、地鎮祭、棟上げ、葬儀などで祭祀祈祷のお祓いをいただいた神社や神官に対して贈る謝礼と、その表書きのことを言います。
「初穂」はその年に初めて収穫された農産物や漁獲物
初穂料の「初穂」はその年に初めて収穫された稲穂の束という意味。広義では、その年に初めて獲れた野菜や果物、魚介類などのことを示すものです。これらを豊作祈願や感謝の気持ちを込めて神前に奉納したことから、現金のお供えに「初穂料」と表書きするようになったのです。
「初穂料」は基本的に慶事などに使われ、弔事では避ける
初穂料は神様への感謝の気持ちを示すお供えですので、基本的には婚礼やお宮参りなどの慶事、お守りなどをいただく際の表書きとして使い、弔事では避けるようにします。
「玉串」は神様への捧げもののひとつ
玉串は榊の枝に紙垂(しで)や麻をつけた神様への捧げもので、玉串を神前に捧げて拝礼することを、玉串拝礼(たまぐしはいれい)、玉串奉奠(たまぐしほうてん)といいます。この玉串に代えてということで、現金のお供えに「玉串料」と表書きするようになったのです。
「玉串料」は慶事・弔事どちらでも使える
初穂料と違って、玉串料は慶事・弔事どちらに使ってもよいとされています。迷った際は表書きを玉串料としておくと良いでしょう。
お祝い金や初穂料などの相場とは?
お宮参りの初穂料の相場は、5千円~ 1万円です。ただし、あらかじめ初穂料の金額を設定している神社と、「初穂料の金額はお気持ちで」と参拝者に委ねている神社とがあります。後者のように初穂料の金額を設定していない神社の場合は、相場である5千円~ 1万円を納めるか、直接神社に確認するとよいでしょう。
なかには納める金額で授与品やお札のサイズが違う神社もあるため、初穂料については神社のホームページをチェックしたり、電話で問い合わせたりしておくと安心です。それと同時に、ご祈祷をお願いする場合は事前予約が必要か、受付時間は何時までかなどをあらかじめ確認しておくと当日慌てずに済むでしょう。
有名神社のお宮参り初穂料の相場<
有名神社の初穂料は以下になります。初穂料の金額の目安にしてくださいね。
お宮参りは2回してもいい?
場所や日程の決め方、注意点を解説
お宮参りは、お子さまの誕生を神さまへ報告する行事です。それぞれの神さまに正式に報告をしたい場合は、ご祈祷を2回しても問題はありません。
喪中にお宮参りの時期が重なったときはどうする?
マナーや注意点をチェック
お宮参りができないのは喪中ではなく忌中
大切な家族、親族が亡くなると日本では忌中、喪中となり一定期間喪に服すことが一般的です。たとえば喪中はがきは、喪に服しているため新年のあいさつを控える旨を知らせるはがきとして、誰でも一度は受け取ったことがあるのではないでしょうか。
喪中は家族であれば13カ月、約一年間続きますが、忌中はそれよりも短く49日が終わった50日目を忌明けとすることが多いようです。喪中でもお祝い事などは避けるのが望ましいといわれていますが、やむを得ない場合は執りおこなうことがあります。
一方の忌中はより厳密で、この期間はお祝い事を避けるのが常識です。お宮参りは一生に一度のことなので、喪中におこなうのもやむを得ませんが、忌中は避けた方がよいでしょう。
忌中とは?
忌中とは、ご家族が亡くなられた際に、亡くなった日から四十九日法要が行われる前の期間を指し、四十九日法要を終えたら「忌明け」となります。
日本では昔から“死”は忌まわしいことであり、死による穢れを他人にうつすことが無いように、忌中では慶事やお祭りへの参加を避けるなど、外部との接触をなるべく避けて、身を慎まなければなりません。
かつては、忌中の期間は喪服を身に付け、家の門戸を閉ざし、完全に外部との接触を断つ他、酒や肉も絶ち精進料理を食べて過ごしました。しかし現在では、将来のために勉強したり、生活のために仕事をすることが必要なため、普段通り学校や仕事に行き、食生活も普段通り行うのが一般的です。
なお、神道では五十日祭の翌日までを指します。キリスト教では「忌」の考え方はありませんが、日本の風習として受け入れていて、プロテスタントは1ヵ月後の「召天記念日」、カトリックは三十日目の「追悼ミサ」までを身を慎む期間とされています。
忌中と喪中の違いは?
「忌中」とよく似た言葉で「喪中」がありますが、両者の違いは何なのでしょうか。結論から先に申し上げると、両者の違いは「身を慎む期間の“長さ”」になります。
「忌中」も「喪中」も共に、身内の死に際して「身を慎む期間」ではありますが、「忌中」が故人様が亡くなられた日から四十九日法要までを指すのに対し、「喪中」は故人様が亡くなられた日から1年間が目安とされています。
忌中の際にすべきこと
自宅に神棚を置き、日常的にお参りをされているご家庭も少なくありません。そうしたご家庭の近親者が亡くなられた場合は、忌中の間は「神棚封じ」をしなければなりません。神棚は、いわば家の中にある神社になります。そのため、神様に死の穢れを近づけないようにするために神棚にお札や半紙を貼り、忌明けするまではお参りを避けましょう。
なお、自宅に仏壇があるご家庭は仏壇の扉も閉じておきましょう。
忌中の際に控えること
忌中の際は、控えなければいけないことがいくつかあります。以下に控えるべき事項をまとめましたので、ご参照ください。
お祝い事は控える
お祝い事には様々なことが考えられますが、代表的なものとしては、自らの結婚式や招かれた結婚式への参加、家の新築・改築などとなります。
神社への参拝は控える
神道では死は「穢れ」であるため、神社(神様)の領域に穢れを持ち込むことはタブーとなります。そのため、忌明けとなる50日が経つまでは神社へお参りすることは控えなくてはいけません。
お酒の席などの参加は控える
パーティーや宴会への参加は控えましょう。年末年始であれば、忘年会や新年会への参加もできるだけ控えましょう。
新年の挨拶は控える
身内の方が年末に亡くなられた際は、新年の挨拶は控え、前もって年賀欠礼状を出しましょう。
お宮参りの初穂料(お金)を包むのし袋や封筒の正しい書き方やマナーを解説
のし袋・封筒の選び方
初穂料は、のし袋や封筒に入れて渡すのがマナーです。のし袋を選ぶとき、「どの水引を選べばよいか」で迷う人は多いのではないでしょうか。
のし袋の水引には、一度結んだら解けない「結び切り」と、何度でも結び直せる「蝶結び」があります。たとえば結婚のご祝儀では、結び切りの水引を使用するため、初穂料も結び切りの水引の方がよいかと思われる人もいるかもしれません。
しかし、赤ちゃんの健やかな成長をお祝いするお宮参りは、何度あっても喜ばしい行事です。それゆえ初穂料は、「何度でもお祝いしたい」との意味が込められた蝶結びの水引が付いたのし袋を使います。このように、水引の選び方は間違いやすいポイントなので注意しましょう。
のし袋・封筒の選び方
初穂料は、のし袋や封筒に入れて渡すのがマナーです。のし袋を選ぶとき、「どの水引を選べばよいか」で迷う人は多いのではないでしょうか。
のし袋の水引には、一度結んだら解けない「結び切り」と、何度でも結び直せる「蝶結び」があります。たとえば結婚のご祝儀では、結び切りの水引を使用するため、初穂料も結び切りの水引の方がよいかと思われる人もいるかもしれません。
しかし、赤ちゃんの健やかな成長をお祝いするお宮参りは、何度あっても喜ばしい行事です。それゆえ初穂料は、「何度でもお祝いしたい」との意味が込められた蝶結びの水引が付いたのし袋を使います。このように、水引の選び方は間違いやすいポイントなので注意しましょう。
初穂料は連名でもOK?お子さまの行事で役立つマナーを解説
のし袋の書き方
のし袋は筆や筆ペンで書こう
のし袋に名前や住所を記名するときは、筆や筆ペンで書きます。
筆ペンは市販のもので大丈夫です。
なお、「薄墨」は葬儀用です。万年筆やボールペンはマナー違反ではありませんが、字が細くなるので避けた方がよいでしょう。
上袋の書き方
記名の基本的な書き方
上袋の正面上段に「初穂料」(もしくは玉串料)と書き、下段に氏名を書きます。
のし袋に記載する名前は願い主(神様にお願いをする本人)の氏名を書きます。
例えば、安産祈願は、妊婦さんがお願いをする祈願ですので、妊婦さんの氏名を書きます。
お宮参りでは、お宮参りをするお子さまの名前を書きます。
あくまで「お願いをする本人」の名前を書くと覚えておきましょう。
夫婦で連名を記名する場合
夫婦連名で記名する場合(家内安全祈願や子宝祈願など)まず夫の名前を中央に書き、妻の名前をその左側に書きます。
この場合、妻の苗字は省略しても大丈夫です。もちろん妻と夫は逆でも構いません。
3人以上で連名する場合
連名のおもて書きは、3名までは通常の書き方で問題ありません。
代表者の名前を真ん中に書き、その左に連名者の名前を書きます。
なお4名以上の場合は、代表者の名前を中央に書きその左側に「他一同」と書き添えます。
中袋の書き方
中袋には、中袋に入っている金額と、住所・氏名を書きます。
まず、おもて側の中央に「金〇仟圓」のように、旧漢字で金額を記入します。
10万円以上納める場合は「金拾萬圓也」のように、金額の後に「也」を付け加えます。
中袋のうら側には、神様にお願いをするご本人の住所と氏名を書きます。
白い封筒を使う時の書き方
白い封筒を使う場合も、のし袋の書き方と同じです。
おもて面は、真ん中を境に上段に「初穂料」と記載をし、下段に氏名を書きます。
封筒の場合は中袋がありませんので、うら面の左下に、お願いをする人の住所と氏名を記載します。
漢数字の書き方
中袋に記入する漢数字は、上表の旧数字を使います。なお四や九は死、苦を連想させるので基本的に使用しません。
やむを得ず4万円、9万円を納める場合は、初穂料を二つに分けて準備しましょう。